ネアンデルタール人も高齢者介護をしていた??

2013年12月18日 00:22

旧人と新人。
ネアンデルタール人は進化の過程で滅び、我々ホモサピエンスの流れにあるクロマニヨン人は、進化して生き残った。
その分岐点は、生活の営みで得た経験を共有出来たかどうかにあると、神戸常盤大学の柳本教授は言う。ざっくりというと、クロマニヨン人には、高齢者をいたわる文化がありいわゆる長老として崇め、その経験の享受を受け取っていたために、毎年繰り返しやって来る自然界のリスクを経験的知恵を持って対処し回避することが出来たのではないかと、また、高齢者にはそれらが担う役割を設け、いわば、保育施設のような場を作り、若者が働きやすい環境を作ったのではないかと訴えておられます。つまり、村社会の中で「おばあちゃん的な存在」があったと云う事です。
しかしながら、ネアンデルタール人も高齢者介護をおこなった形跡が、墓地跡の調査で発見されたという記事が発表されました。ただし、そううかがわせる発見は、まだこの1件だけらしいのですが。もしかしたら、同じ時代に存在した2種が互いに文化を影響し合っており、埋葬風習についてもそれが見られるという研究もありますが、「介護」についても新しい研究がなされていくのかもしれません。
<以下記事より>

2013年12月17日 16:55 発信地:ワシントンD.C./米国

歯が抜け落ち、歩くこともままならなかった高齢のネアンデルタール人が、仲間から介護され、死後は手厚く埋葬されたとする研究論文が16日、発表された。
 今回の発見は、フランス中部の発掘現場における13年間の調査に基づいたもので、洞穴に住んでいた石器時代人は実はかなり洗練されていたのではないかとする議論に新たな証拠をもたらした。
 仏ラ・シャペル・オ・サン(La Chapelle-aux-Saints)の墓穴が最初に発見されたのは1908 年。墓にあったのは身体に障害がある高齢のネアンデルタール人の遺骨で、ここからネアンデルタール人は知能が低く、猫背で足を引きずっていたという「定説」が生まれた。
 しかし長い年月をかけてこの墓穴をさらに綿密に分析し、また欧州各地で他にも墓穴が発見された結果、ネアンデルタール人はそれまで考えられていたよりも他者に敬意を払い、思いやりがあった可能性が示された。
 米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に掲載された論文によると、研究チームは現在、洞穴の床が自然に形成された可能性を排除し、人が掘ったものだと主張している。
 研究を率いたウィリアム・ランドゥ(William Rendu)氏によると、約5万年前に埋葬された老人の墓穴の付近では、他に子供2人と成人1人の遺骨が発見されているが、この3人が近親者だったかどうかや、同時期の人々であるかどうかは明らかになっていない。

 老人の遺骨があった穴は、柔らかい石灰岩と粘土でできていた。自然界でみられるこうした岩石層は水平だが、遺骨の下の部分はほぼ垂直になっていた。ランドゥ氏は「この穴には自然にできたものが全くなく、いかなる自然現象にも一致しない。唯一残された説明は、人間が作ったものだということだ」と述べている。
  この墓穴の最近の発掘作業は1999年に始まり、フランス国立科学研究センター(CNRS)、ボルドー第1大学(Université Bordeaux 1)パセア研究所(PACEA)、民間の研究機関アルケオスフェール(Archeosphere)の専門家が参加した。

 この老人の正体は謎のままだが、少なくとも老人が属していたネアンデルタール人の集団にとっては、重要な人物だったに違いないと研究チームは考えている。
 ランドゥ氏によると、老人は健康な歯を失っていたため、仲間が噛み砕いた食べ物を老人に与えていた可能性が高い。また右の臀部(でんぶ)に障害があり、椎骨が数本折れたり癒着したりしていたことから、自分1人で動き回ることはできなかった可能性があるという。「老人の仲間は死後に遺体を埋葬しただけでなく、老人が生きている間も世話をしていた。老人は集団内の仲間に助けられて長い間、生きることができていた」と研究チームはみている。
 トナカイやバイソンの骨も墓穴の付近で発見されているが、こうした動物の骨は老人の遺骨よりも損傷が激しいことから、老人の遺骨は入念に保護されていたことがうかがえる。ランドゥ氏は「もしもネアンデルタール人たちが単に老人の遺体を処分したいだけだったとすれば、野外に放置するだけで、すぐに肉食動物が食い尽くしていただろう。彼らはそうするのではなく、石や木や骨のかけらなど自分たちが持っていた道具を使って1メートル以上もの深さの穴を掘った」と指摘する。
 遺骨の保存状態が良いことから、老人は死後まもなく埋葬された可能性が高い。発掘では、墓を覆っていた堆積物を掘り起こすのに時間がかかったことから、地面を掘り、遺体を土で覆うために、老人が属していた集団はかなりの労力を要したと思われる。「全てこのネアンデルタール人の集団が、自分たちが生き残るために必須なことではなく、この老人の遺体をただ保護するために多くの時間を費やしたことを示している。他者に対するこの集団の意識が高いことを示している」とランドゥ氏はいう。
 この老人の怪我の原因は、長年にわたり議論されている。埋葬が本当に意図的だったのかどうかを疑問視する専門家もいる。ランドゥ氏によれば、もしこの障害のある老人が人々に敬われていたのだとすれば、そうした人間は他にもいたはずだ。しかし発見されてにるのは「今のところ、この老人だけのようだ」という。
スポンサーサイト

ブログランキングに参加してます☆今日も ポチっとお願いします♪
にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護用品へ


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://kaigoyuzuriha.blog44.fc2.com/tb.php/1519-21e3bb91
    この記事へのトラックバック


    最新記事